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代表野口の資格・検定研究ラボ - 検定のすゝめ
コラム

学習にテストシステム(IBT)を利用する

IBT - Internet Based Testing

2018-12-16

テストシステムを学習用途に利用する

ネットで学習というと、Eラーニングを想像される方が多いと思いますが、テストシステムをテスト用途ではなく、学習用途に使うこと(以降、「テストラーニング」と呼ぶ)が実は効果的であるケースがあります。

特に企業内教育において、テストラーニングは効果的であるケースが多いです。
例えば教育したい内容として、新製品の発売に合わせてそれらのセールスポイントを販売スタッフに伝えたり、法律が変わった際の留意すべきポイントを従業員に短期的に理解させたいというニーズがあります。

これらのニーズに対して、あえて時間と労力をかけてEラーニングでの教育コンテンツを作成する必要はありません。

必要なポイントの知識をタイムリーに習得させたいことが最大の目的であり、多くの時間をかけて教育コンテンツを作成していてはタイムリー性が失われるという問題があります。また、単に情報を伝達しただけでは、理解をしていない可能性が残ります。

テストラーニングのメリット

テストラーニングであれば、コンテンツを作成することは簡単であり、また理解度を確認することも可能です。

更に学習において、理解しないといけないポイントを全網羅するコンテンツを作成すると、作成時間がかかるだけでなく、学習側にも学習コストがかかります。
実際にはただ垂れ流して見ているだけで理解をしていないという問題が起こりやすくなります。

上記のケースのように販売員や社員に理解させておかないといけない重要なポイントであれば、テストにて理解度を確認し、また、間違った問題だけを解説などで確認して内容への理解をさらに深めていく方式がメリハリもあり、学習の習得度を高める効果があります。

E-ラーニングとの比較

現代社会は情報氾濫の時代であり、時間がない時代です。効果的な情報のみを伝達し、的確に意識合わせをする必要が組織にはあります。このような視点から見た際にリッチなラーニングコンテンツを作成するより、必要な知識習得のみに限定したテストラーニングの方が、コンテンツ制作にかかるコストも学習が必要な対象者の習得度も、さらにタイムリー性も上がります。

以前、文部科学省の発表で米国、欧州、日本の3エリアでEラーニングの学習をさせた所、統計的にどの国でも履修率(最後まで学習を終える確率)は、10時間程度の学習コンテンツでも、30%前後に陥るという記事を読んだことがあります。つまり会社や団体などの組織内で、リッチなEラーニングを必死に作成しても、30%程度しか活用してくれていないのが現実です。更にその中の何人が理解してくれているのか?となると。。。

Eラーニングに比べてテストラーニングは分かりやすいです。理解度が点数で評価されます。例えば冒頭の新商品やコンプライアンスの問題であれば、販売スタッフの理解状況を統計的にデータで確認できます。理解していない社員については、あるレベルの点数になるまで販売を担当させない等で繰り返し受験し、習得できるまでテストを続けることで、必要なラインの知識を持った人材育成につながるというわけです。

ポイントになるのは、知識教育においては、学習させるより、理解度を確認できるテストで学ばせるテストラーニングが向いているという考え方です。もちろんアルゴリズムや考え方の教育においては、その思考方法に重要な視点があり、学習コンテンツに意味があります。しかしながらビジネスの世界においては、従業員や関係者へのタイムリーな知識の共有が重要であるシーンが多いという事実があります。

IBT - Internet Based Testing

当社では、PC、スマホ、タブレットでもネット環境さえ使用できれば簡単に問題を登録し、試験を実施し、結果を管理画面で確認できるインターネットによるテストシステム(これをIBT【Internet Based Testing】と呼んでいます。)を販売しています。この商品は、テストを行うだけでなく、テストラーニングとして使うことも可能です。画像、動画、音声なども表現可能ですので、簡易にコンテンツを作成できます。ビジネスでの活用シーンは多いと思います。

是非、Eラーニングを導入したものの、従業員への教育で満足した結果につながっていないと思っている方は、Eラーニングではなく、テストシステム(IBT)を利用してみてはいかがでしょうか。従業員教育においてタイムリーに知識共有化を図ることができるテストシステム(IBT)の導入について、企業価値を高めるための重要な施策として検討することも一手だと思います。

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