CBT導入までのスケジュール:発注してから試験実施までどれぐらいかかる?
近年、国家試験、検定試験、社内試験など、様々な分野でCBT(Computer Based Testing)方式の採用が急速に進んでいます。
CBT導入の検討を始めたものの、「どんな準備をすれば良いのか」「試験本番までにどのようなスケジュールで進めれば良いのか」「来年度の試験に間に合うだろうか」といった疑問や不安をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
CBTの導入を検討される主催者には、大きく分けて二つのタイプがあります。
一つは、既に紙試験を実施しており、CBTへの移行を考えている主催者様。
もう一つは、これから新規で試験を立ち上げ、最初からCBT方式を採用したいと考えている主催者様です。
このコラムでは、これら二つのタイプの団体に向けて、CBT導入までの一般的なスケジュールを、大規模なカスタマイズを伴わない平均的なケースを想定してご紹介します。
「そもそもCBTってどんなサービスなんだっけ」「紙試験と比べてどんなメリットがあるんだろう」
という方はマンガやコラムでわかりやすく紹介しておりますので以下からチェックしてください!
マンガでわかる、CBTサービスとは?
CBTとは?導入のメリットは?
導入までの全体像と期間の目安
まずは、CBT導入にかかる全体のスケジュール感を掴んでいきましょう。
以下が導入から試験実施までの大まかな流れになります。

ちなみに、CBT方式への変更告知を行うタイミングについては様々ですが、およそ1年前から半年前に行う主催者様が多いようです。
ベンダーと契約締結後に行うケースもあれば、CBT化を先に決定して告知するケース、会報発行のタイミングや、今回開催終了後に次回CBT化を公表するケースなど多岐にわたります。
受験者様への配慮から、余裕を持ったスケジュールで告知されるのが一般的です。
特に紙試験からCBTへの移行の場合、受験者への混乱を避けるため、丁寧かつ複数回にわたる告知が推奨されます。
ベンダーとのすり合わせ:お打ち合わせ等
(試験の5ヶ月前まで)
CBT導入の第一歩は、約5ヶ月前までにベンダーへ問い合わせを行うことから始まります。
実際にお打ち合わせを重ねながら、試験の要件定義や見積もりの徴収を進めていきます。
紙試験から移行する主催者の場合
この段階で既存の試験形式や出題内容、採点方法、受験者層などをベンダーに詳細に伝え、CBT化した場合のメリット・デメリット、そして具体的な移行プロセスについて深く議論することが重要です。
例えば、記述式問題の多い試験をCBT化する際には、その採点方法やシステムでの対応可否が大きな論点となるでしょう。
新規で試験を立ち上げる主催者の場合
試験の目的、対象者、達成したい目標などを明確にし、CBT方式がその試験に最適な理由や、どのような形でCBTの利点を最大限に活かせるかをベンダーと検討します。
例えば、全国どこでも受験できるようにしたい、合否判定を迅速に行いたい、受験者の学習履歴を管理したいといった具体的な要望を伝え、最適なシステム構成を模索します。
話を聞いたりデモンストレーションを見たりすると、「これもやりたい」「ここはこうしたい」といった、当初は想定していなかった具体的な要望が生まれてくるものです。
そうした点も考慮し、まずは早めに問い合わせを行い、具体的なイメージを掴むことをお勧めします。ベンダー側からは、お打ち合わせ内容を基に、主催者様に合わせた導入スケジュールが提案されます。
社内調整と契約締結:導入意思決定~契約締結
(試験の4ヶ月前まで)
お打ち合わせや見積もり内容を踏まえ、社内での調整を進め、CBT導入の意思決定を行います。
不明点があれば、都度ベンダーに問い合わせてサポートを受けましょう。
もし社内調整が難航することが予想される場合は、より詳細な情報提供を可能にするために、あらかじめ秘密保持契約(NDA)の締結を検討するのも良いでしょう。
紙試験から移行する主催者の場合
この段階では特に、CBT化による社内リソースの再配分や、既存の試験運営体制からの変更点、そしてCBT導入にかかる初期費用とランニングコストについての具体的なシミュレーションが求められます。
関係部署との連携を密にし、スムーズな意思決定ができるよう、情報共有を徹底しましょう。
また、受験者への告知時期や方法についても、この時点で具体的な計画を立て始めることが重要ですし、システム準備の開始もこの時期に行われます。
新規で試験を立ち上げる主催者の場合
試験のコンセプトや目的が明確になった上で、その試験をCBTで実施するメリットや、将来的な拡張性などを総合的に判断し、導入を決定します。この段階で、試験規則や受験要項のドラフト作成も並行して進め、CBTシステムとの整合性を確認することも重要です。
導入意思決定後は、発注手続き、詳細な仕様の確認、そして契約手続きを進めていきます。
このタイミングで、ベンダー側では主催者様をサポートするための専属担当が割り当てられ、各部門との連携体制が構築されます。
ここから導入準備は一気に本格化しますが、主催者様ごとの体制が構築されるためご安心ください。
試験問題の準備と受付体制の構築:問題のフォーマット登録、申込準備
(試験の2ヶ月前まで)
ご契約後は、早い段階で試験問題のフォーマット登録について説明を受けます。
このフォーマットには、設問文や選択肢、正答、出題方法、画像データなど、試験に関する様々な情報を登録していくことになります。
しばらくはこの問題登録作業が、導入準備の中心となります。
紙試験から移行する主催者の場合
既存の試験問題がデジタル化されていないことがほとんどです。
そのため、問題のデータ入力や、画像データの取り込みなど、この作業には相応の時間と労力が必要となります。
単にデジタル化するだけでなく、CBTならではの出題形式(例えば、クリック操作で回答する問題、ドラッグ&ドロップ形式など)に最適化することで、より質の高い試験を提供できる可能性があります。
ベンダーと相談しながら、効率的な移行方法や、問題作成のガイドラインを確立することが重要です。
新規で試験を立ち上げる主催者の場合
試験問題の作成と同時に、CBTシステムへの登録を意識したフォーマットで問題を作成していくことができます。これにより、後工程での手間を省き、スムーズな登録作業が可能です。ただし、初めてのCBT試験であるため、出題形式や問題の難易度設定など、試行錯誤が必要になることもあります。
試験実施の約2ヶ月前までに初回提出を目指して準備を進めます。
マニュアルが用意されていますが、不明な点があれば随時ベンダーに問い合わせましょう。
問題提出後は、試験システムへの反映と検証が行われ、その後、実際の画面での確認作業に移ります。この試験システムへの反映・検証はベンダー側が行うこともありますが、主催者様ご自身で行っていただいた方が工程を短縮できる場合もありますので、事前の打ち合わせで相談しておくと良いでしょう。
また、概ね2ヶ月前には申込開始となるケースが多いため、それまでにベンダー側で作成される受験者様向けの試験概要ページの確認も行います。
主催者様専用の管理画面も提供され、申込状況の確認や、試験によっては受験者の登録を行うことも可能です。
最終確認と修正:試験問題の検証と修正
(試験の1週間前まで)
提出した試験問題を試験システム上で確認し、修正を行いながら、試験実施の約1週間前までに最終校了を目指します。出題形式や出題ルール、表示などが想定通りになっているかを1問ずつ丁寧に確認していくため、十分な期間を確保することが重要です。
紙試験から移行する主催者の場合
紙面で確認していた問題がCBTシステム上でどのように表示されるか、レイアウト崩れはないか、画像は適切に表示されるかなど、細部にわたるチェックが必要です。
また、新しい操作性による受験者の戸惑いを防ぐため、練習問題をシステムに登録し、実際に受験者が操作する画面で確認することも有効です。
新規で試験を立ち上げる主催者の場合
初めてのCBT試験となるため、問題の表示だけでなく、タイマーの作動、解答の保存、途中退出時の挙動など、システム全体の機能が正常に動作するかを徹底的に検証する必要があります。
模擬試験を実施し、実際の受験環境に近い形で最終確認を行うことを強くお勧めします。
この確認・修正期間は、登録する問題数や出題方法によって変動しますが、これまでの実績から約2ヶ月程度を確保しておくと安心です。
ここまで完了すると、ベンダー側ではシステム対応、試験配信準備、コールサポート対応、全国のテストセンターへの連携など、引き続き様々な業務が行われますが、主催者様は試験実施を迎えるのみとなります。
まとめ:CBT導入を成功させるために
今回は、CBT導入までの一般的なスケジュールについて、紙試験からの移行と新規立ち上げの両方の視点からご紹介しました。
全体のスケジュールを再確認すると以下の通りです。
- 1. 導入までの全体像と期間の目安
- 2. ベンダーとの綿密なすり合わせ:お打ち合わせ等(試験の5ヶ月前まで)
- 3. 社内調整と契約締結:導入意思決定~契約締結(試験の4ヶ月前まで)
- 4. 試験問題の準備と受付体制の構築:問題のフォーマット登録、申込準備(試験の2ヶ月前まで)
- 5. 最終確認と修正:試験問題の検証と修正(試験の1週間前まで)
ご紹介したスケジュールはあくまで平均的なケースを想定したものです。
試験の規模や要件によっては、パッケージ製品の機能のみでは要件を満たせず、さらなる開発期間が必要となる可能性もあります。
例えば、複雑な出題形式や大量の画像・音声データを伴う試験、あるいは特定の地域限定の試験など、個別の状況に応じて最適なスケジュールは異なります。
CBTの導入ならCBTソリューションズにお任せください!
CBT導入をご検討の際は、ぜひCBTソリューションズへお問い合わせください。
弊社はこれまでに300以上の団体への導入実績があり、お客様の要望に合わせた最適な仕様とスケジュールをご提案いたします。