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CBT導入でコスト削減は可能?紙試験と比較して徹底解説

新型コロナウイルスの流行に伴って、紙の試験からコンピュータで試験を実施するCBT方式に切り替える試験主催者が増えてきました。また、新試験の立ち上げ時からCBT方式を採用するケースも多く見られます。

CBT方式を導入すると、試験主催者は紙試験実施時に比べて様々な点でメリットを受けることができますが、その1つが「コスト」です。

本コラムでは、試験主催者が最も気になるポイントである「コスト」について、紙試験とCBT試験それぞれを比較し解説していきたいと思います。

そもそもCBTとは?

CBTとはComputer Based Testing の略で、コンピューターを用いて実施される試験のことです。

受験者にとってはCBT試験の多くが1年間を通じて好きな日時で受験できる上、特に当社・CBTソリューションズは試験会場となるテストセンターも47都道府県すべての県に国内最多340ヶ所以上の会場を設置しています。

従来の紙試験に比べると、受験者の利便性は飛躍的に向上します。

また、試験主催者にとっても、CBTベンダー(当社)側に試験問題データを共有すれば、そのあとの試験運営に係る業務工程(申込受付や問題の登録、会場の用意や受験者からの問い合わせ対応等)はすべて丸投げすることができ、こちらも利便性が向上することは間違いありません。

「目に見えるコスト」と「目に見えないコスト」

ここからはいよいよ本題である「CBT化にあたって必要となるコスト」について触れていきたいと思います。
が、その前に、”コスト”の定義について、認識を合わせておきましょう。

コストを大別すると以下のように分けられます。

1.目に見えるコスト:お金
2.目に見えないコスト:時間、作業量など

1.目に見えるコスト:お金

金銭的コストのことで、一般的に「費用」と言われるものです。
コストという言葉が使われる場合、そのほとんどが「費用」を指すのではないでしょうか。

2.目に見えないコスト:時間、作業量など

時間や作業量、コミュニケーション、心理的なストレスなどもコストの対象となり得ます。

例えば、「無駄な時間」や「コミュニケーションコストが発生する」などの文脈で用いられ、費用以外の損失や犠牲といった意味で使われることが多いです。

これらの「目に見えるコスト」と「目に見えないコスト」に焦点を当てながら、紙試験とCBT試験のコストを比較していきます。

紙試験実施時のコスト

まずは、紙試験を運営・実施するにあたって、試験主催者が負担するコストを考えます。

運営時の業務を大まかに分解すると、

1. 問題作成
2.プロモーション(検定の普及・広報)
3.問題や回答用紙の印刷
4.試験会場の設営・準備
5.問題や資材等の発送・郵送・物流
6.試験監督官の派遣
7.試験結果の採点、分析
8.受験者からの申込受付、問い合わせ対応
9.決済関連(支払い、入金など)
10.その他

上記1~10のようになります。

特に試験主催者が注力すべきなのは1.問題作成と2,プロモーションですが、そのほかにも問題や回答用紙を含む各種書類の印刷、会場の設置や監督官の派遣など、多岐にわたる業務を行う必要があります。

上で見てきたようにコストにも大きく分けると2種類ありますが、目に見える部分の金銭的コストはもちろんのこと、目に見えない時間・作業面でのコストが膨大になるのは言うまでもありません。

CBT試験実施時のコスト

さて、続いてCBT試験実施時のコストを考えていきましょう。

上に書いた試験運営の業務1~10のうち、CBT化することによってその業務自体がなくなる、またはCBTベンダーに業務を丸投げ(委託)できるのは以下です。

3.問題や解答用紙の印刷
4.試験会場の設営・準備
5.問題や資材等の発送・郵送・物流
6.試験監督官の派遣
7.試験結果の採点、分析
8.受験者からの申込受付、問い合わせ対応
9.決済関連(支払、入金など)

つまり、残るのは

1.問題作成
2.プロモーション(検定の普及・広報)
10.その他

これだけになります…!!

これってすごいことじゃないですか!??

コストを考えてみると、金銭的コストについてはCBTベンダーへの委託費用が加算されますが、時間・作業面でのコストでは3~9の業務が無くなることによって大幅に減少します。

紙試験・CBT試験それぞれのコストを数値化してみた

さて、ここまで紙試験とCBT試験のコストについて、試験運営時の業務を分解したうえで定性的に説明してきました。

ここからは読者の方々、試験主催者の方々によりイメージを持っていただくために、独断と偏見でコストを数値化していきたいと思います。

上で見てきたように、コストには大まかに「金銭面」と「時間・作業面」の2種類があります。
ここでは、下記のようにコストを定義・数値化したうえで、各種業務に重み付けをします。

金銭コストについて、試験主催者の負担する費用が

  • かからない(無料) :「0」
  • 小さい(値段が安い) :「1」
  • 大きい(値段が高い) :「3」

時間、作業面でのコストについて、試験主催者の負担が

  • ない(コストが発生しない) :「0」
  • 小さい(効率が良い。無駄な業務が少ない) :「1」
  • 大きい(無駄な業務が多い) :「3」

当社・CBTソリューションズでは、紙試験をCBTに切り替えたいというご依頼も多く頂いております。

当然、試験主催者の担当者と話をする機会も多いので、彼らとの会話から得た知見をもとに付けた重みだと考えてほしいですが、その結果が以下です。

紙試験CBT
費用項目金銭的コスト時間・作業面でのコスト合計金銭的コスト時間・作業面でのコスト合計
1問題作成336336
2プロモーション336336
3問題や回答用紙の印刷336000
4試験会場の設営・準備336000
5物流費(発送・郵送等)336000
6試験監督官の派遣336000
7試験結果の採点、分析336000
8受験者からの申込受付、問い合わせ対応336000
9決済関連(支払い、入金など)336000
10その他112111
 CBT委託000336
 合計282856101020

どうでしょう?

より理解して頂くために極端な数字で表現しましたが、このように紙試験からCBTへ切り替えることによって金銭面でも時間・作業面でも、大幅なコスト低下が図られます。

まとめ:CBTへの切り替えはコスト削減への第一歩

CBTの導入により、紙試験に伴う印刷、発送、会場手配などのコストが大幅に削減されるほか、事務局の作業が大幅に減るため、試験運営全体の効率が向上します。

受験者にとっても柔軟な受験スケジュールが可能になり、地域の制約を超えて受験が可能になるなど、利便性の向上も期待できます。

CBT導入には初期の投資が必要ですが、その後の運用効率を考えると費用対効果は高いと言えるでしょう。

当社はCBT業界でNo1のテストセンター数と試験配信の運用実績がございますので、導入を決定していなくてもご相談やご興味がおありの場合はぜひ「​​​​​お問い合わせ」よりご連絡ください。

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