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CBTに最適な試験時間はどれくらい?長時間試験をCBT化する方法についても解説

CBT方式の最適な試験時間はどれくらい?

新型コロナウイルスの流行に伴って、紙の試験からコンピュータで試験を実施するCBT方式に切り替える試験主催者が増えてきました。
紙試験からCBT方式へ移行する際に、主催者が検討する項目の一つが試験時間です。
当社・CBTソリューションズには、紙試験と同じで良いのか?CBT方式に適切な試験時間があるのか?などお問い合わせをいただく機会が多い状況です。
本コラムではCBT方式の最適な試験時間について考えていきたいと思います。

そもそもCBTとは?

CBTとはComputer Based Testing の略で、コンピューターを用いて実施される試験のことです。
CBTの多くが1年間を通じて好きな日時で受験できる上、特に当社・CBTソリューションズは試験会場となるテストセンターも47都道府県すべての県に国内約340ヶ所以上に会場を設置しています。
従来の紙試験に比べると、受験者の利便性や公平性は飛躍的に向上します。
近年、多くの資格試験や検定試験がCBT方式に移行しており、受験者の増加に伴い、CBT試験の試験時間に関する問い合わせも増えています。

CBT方式の最適な試験時間

それでは、CBT方式の試験を実施するうえで最適な試験時間は何分(または何時間)なのでしょうか。

結論を言えば、「最適な」試験時間は各試験の種類や内容によって異なります。
ただ、多くの試験は60分から120分、長くとも180分以内で設定されています。
例えば、公務員試験の適性検査では60分程度、英検S-CBTでは2時間程度です。

また、当社で受託している試験に関して言うと、

・基本情報技術者試験 :科目A/90分、科目B/100分
・日商簿記検定 :2級/90分、3級/60分
・秘書検定 :2級/100分、3級/90分
・第一種電気工事士(学科) :140分

※いずれも2023年10月時点の実績

上記となっており、これ以外にも民間試験や昇進・昇格を目的とする社内試験の多くは60分から120分程度の時間配分となっている印象です。
ちなみに調べてみたところ、当社で受託しているCBT方式の試験で最長の試験時間は180分、最短の試験時間は20分でした。
当社のCBTサービスについては こちらをご覧ください。

CBTの試験時間が長すぎるとどうなる?

紙試験では文字を書いたりマークシートを記入したりするので一定程度の時間を要しますが、CBTではコンピュータでのマウスやキーボード操作だけとなるので、感覚としてはやはり紙試験より時間は短くなりそうです。
そうしたことを考慮した上で、一概には言えないのですが、CBT方式で試験を実施するにあたってあまりにも試験時間が長い(例えば180分以上など)と、試験主催者と受験者にはそれぞれどのような影響があるのでしょうか。

試験主催者側への影響

まず試験主催者にとってですが、

①単純に配信費用(コスト)が上がる
②長時間のため座席予約ができず、受験者から試験の予約ができないという問い合わせが増える

上記が考えられます。

①については、多くのCBTベンダーは「1配信につき~円」という配信単価を設定しています。
この配信単価は基本的に試験時間ごとで設定されているので、単純に試験時間が長くなればなるほど配信単価も上がっていきます。
このため、試験主催者の負担する配信費用(コスト)も、例えば60分試験と180分試験の場合では後者のほうが大きくなります。

②については、CBTは受験者にテストセンターへ行ってもらい試験を受けてもらいますが、そのテストセンターの座席は一定時間(15分や30分毎など)で枠が区切られています。
通常の60分~90分試験もテストセンターで実施している中で、180分を超えるような長時間の試験ではそもそもその連続した枠をテストセンター側で用意することができない場合も多く、受験者はなかなか試験の予約を取ることができません。
これによって受験者からの問い合わせが増える懸念があります。

受験者側への影響

続いて受験者にとってですが、

①長時間のため空いている座席枠がなく、試験の予約ができない
②集中が途切れる(休憩が取りづらい)


上記が考えられます。

①については試験主催者側の問題のところでも記載しましたが、座席枠がなく試験の予約を取れない、という事象です。
②については誰もが想像できる通りだと思います。

人間の集中力は一説によれば90分が限度と言われています。
試験時間が長ければ長いほど受験者の集中力は削がれ、ともすれば正答率や受験者数にも影響を与える可能性があります。

長時間試験をCBTでやるにはどうすればいいのか?

それでは、上で書いたような内容も考慮した上で、それでも長時間の試験をCBT方式で実施したいとなった場合、主催者はどのようなことに意識を向ければいいのでしょうか。

「試験を分割する」

まず、「座席枠がなく試験の予約ができない」という問題に対しては、「試験を分割する」ことが一案として挙げられます。
つまり、例えば200分の試験を2つに分け、1配信100分の試験を2種類実施する形式に変える、ということです。
これによって、受験者は座席枠が増え試験の予約をすることが比較的容易になり、試験主催者への問い合わせも減る可能性があります。
また、受験者の集中力も試験時間180分より90分のときのほうが保たれるはずです。

「試験の内容自体を変え、試験時間を短縮する」

最も根本的な案として、単純に「試験時間を短縮する」ということが考えられます。
すなわち、例えば200分の試験を120分へ、120分の試験を90分へといった具合にです。
(※ただ、紙試験からCBT試験にすると、そもそも文字入力・マークシート記入からマウス・キーボード操作となるので、物理的なことを要因として時間を短縮できる可能性が高いです)

こうなると当然問題の内容や形式も変わってきますし、問題の内容や形式が変わると正答率や偏差値、ひいては受験者数やその試験の意義にも影響を及ぼします。

試験主催者内部での検討が必ず必要となってきますが、これを「変化による痛み」と前向きに捉える主催者も多くいれば、「現行方式のままでいこう」と長時間の試験を継続する主催者も中にはいます。

まとめ:CBT方式では60分~180分の試験時間が多い

ここまで、CBT方式の最適な試験時間について考えてきました。

結論としては、試験の種類や内容によるので「最適な」試験時間はなかなか難しいですが、当社で受託している試験の多くが60分~180分程度で設定されています。
また、仮にこれより時間の長い試験をCBTで検討されている場合でも、上で紹介しただけでなく様々な手立てがあります。

当社はCBT業界でNo1のテストセンター数と試験配信の運用実績がございますので、導入を決定していなくてもご相談やご興味がおありの場合はぜひ ​​​​​​​お問い合わせ よりご連絡ください。

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