CBT

アマチュア野球公認審判員

一般財団法人 全日本野球協会・アマチュア野球規則委員会 様
「アマチュア野球公認審判員」

「アマチュア野球公認審判員」

一般財団法人 全日本野球協会 常務理事
アマチュア野球規則委員会 委員長
中本尚氏

社会人野球から学童・少年野球まで各地で開催されるアマチュア野球の試合で審判員を務めるための知識や審判技術の向上、および人材の確保を目的としています。一次試験では野球のルールに関わる知識が問われ、二次試験では実技が行われます。取得した級位によって出場できる大会種別が異なります。(一部例外を除く)

野球の審判員とCBTサービス、一見全く結びつかない両者が、実は最良のパートナーでした。

アマチュア野球の審判員として情熱を捧げる方の地位を上げたい。そんな思いからライセンス制度を立ち上げました。

アマチュア野球審判員は社会人野球から学童・少年野球まで、多くの試合で必要不可欠な存在です。ところが現在、このアマチュア野球審判員のなり手が不足。審判員全体の平均年齢も約50歳と高齢化が進む状況を迎えています。
その対策の一つとして2015年より開始したのが審判員のライセンス制度です。もともとアマチュア野球の審判員はボランティアで行うものですから、ライセンス制度で階級を分けることに対してはじめは批判の声も頂きました。しかし、「従事する方の実力を正当に評価して、その地位を上げたい」「実力のある方にはさらに大きな大会で活躍してほしい」そして「ライセンス制度発足を機により多くの方にアマチュア野球審判員を知ってほしい」という思いが強く、制度の策定に踏み切りました。

▲ライセンス制度の階級と出場可能大会

全国で活躍する審判員。彼らに地理的にも時間的にも無理なく受験をしてもらいたかったのです。

実際にライセンスの認定試験を実施するとなると、全国に散らばる4万人近い審判員の実力をどのように測るのかという問題にぶつかりました。これまでは地域や担当大会などで細かく分類された各団体の中で試験を行っていたため、比較的スムーズに試験を運営できていました。しかし、全国で統一された試験となるとこれまでのようにはいきません。中でも知識問題(1・2級の一次試験)では、引き続きペーパー試験の利用を考えましたが、たくさんの試験会場を同時刻で予約し、それぞれの会場にスタッフを揃えるということはコストの面から非現実的に思えました。何より、受験者となる審判員への利便性を鑑みると、ペーパー試験は実施すべきではないという結論に至ったのです。
特にアマチュア野球では、本来の職業と並行して審判をしている方が大半で、そのライフスタイルもさまざまです。そのため中心都市に会場を設定して行う一斉試験では、地理的にも時間的にも参加できない審判員が少なくありません。
そこでさらに調査を続けると、随時試験が可能なCBTという新しい選択肢を見出しました。スポーツの審判員とCBT、一見全く結びつかないようにも思えますが、受験者が自分の予定に合わせて試験時間を設定できること、一斉のペーパー試験よりも多くの会場を全国各地に設けられることから、私たちの思い描くライセンス認定試験にはこれしかないと感じました。

決め手は「熱意」と「信頼感」。試験リリース後もさらなる品質向上に向けてのパートナーに。

早速、CBTを扱う企業のリサーチに着手、試験会場数や価格などの条件を比較した結果、最後の候補として2社が残りました。そこで最終的な決め手となったのが「熱意」と「信頼感」です。
正直、全国規模の試験運営は初めてだったため右も左も分からない状態でしたが、シー・ビー・ティ・ソリューションズ社(以下、CBTS)は詳細なヒアリングを基にさまざまなプランを提案してくれましたし、細かい要望にも熱意をもって臨機応変に対応してくれました。加えて、大規模な試験団体との実績が多数あったことから信頼度も高く、この2点に押されて委託を決めました。実際にサービス導入後もその印象が変わることはなく、さらなる試験の品質向上に向けて互いに意見を交わすことができています。

90歳を超える受験者でも安心のサポート。試験運営をワンストップで行ってきたからこそ実現できる多角的なフォローに感心させられました。

審判員の中には90歳を超えても現役で活躍している方がいます。先日、その方もCBTを受験されたそうです。コンピュータを触るのも初めてだったというその方に、会場となったテストセンタースタッフの方が、操作方法を丁寧に教えてくれたとのことでした。
審判員の年齢層が高いため、実はコンピュータを使って試験を行うことに多少の不安がありました。しかし、CBTSは試験会場となる全国260カ所の提携テストセンターに対し、スタッフ教育の実施やコミュニケーションを取ることで連携を強めているため、会場数だけでなく質も折り紙付きです。また、コールセンターでのサポートも充実しているため、年配の審判員にも受験しやすいようです。
このようにCBTSは試験システムに関わる部署だけでなく、試験会場となるテストセンターを管理する部署、受験者に電話でサポートを行う部署など所属の壁を越えて多角的に試験運用をサポート、状況によっては改善プランも練ってくれるので、主催者が気付きにくい部分までフォローが手厚く感心しています。

スポーツ審判員の世界にCBTSのCBTを強くおススメします。

ライセンス制度はまだまだ発足したばかりですが、最上位級に合格すれば国際大会への出場も可能な夢のある制度です。今後はさらに審判員を増やせるよう認知度を上げていきたいと考えています。特に女子野球の人気が上昇していることもあり、女性の審判員の増加も期待されます。
とはいえ率直に言ってしまえば、スポーツの審判員は選手と比べて目立たない存在です。ただ、その役割は重く、注目度の高い試合ではたった1つのジャッジが選手の人生を狂わせる可能性すらあります。今回、ライセンス認定試験を全国にCBT配信したことで審判員にはその肩書きの重さを再認識し、グラウンドという舞台をさらに盛り上げてほしいです。
また、それは他種目でも同様で、審判員の知識や実力を確立することができれば試合はより面白くなるでしょう。



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